親と子をむすぶ
7つの生活習慣。
ここに挙げる7つのキーワードは、
現代の日本の子どもたちが抱える問題と深く関連した
生活習慣について取り上げたものです。
子どもたちが一日一日をのびのびと過ごすために
日常の生活を通して
大人が子どもの支えとなることが必要です。
1.睡眠時間は十分足りていますか?
脳や神経が急速に発達する過程にいる子どもたちは
たくさんの眠りを必要とします。
幼児期であれば、
10〜11時間の睡眠が必要と言われています。
朝は気持ち良く目覚め
夜は暗くて落ち着いた部屋で明日への期待とともに
眠りに就くことができるよう
大人が習慣づけることが大切です。
2.指示、命令が日常の中に非常に多くありませんか?
子どもたちにどんな人になってほしいでしょうか。
指示を待つのではなく自分から意欲的に行動できる人、
自分なりの考えを持った人に育ってほしいと思いませんか?
子どもの行動の先回りをして口を出したり、禁じたり
子どもの失敗に対してあからさまに不快な表情を見せるのでは
全くの不親切です。
大人が「こんな人になってほしい」という気持ちを伝え
行動によって「正しいモデル」を示し、
根気強く丁寧に繰り返し教える必要があるのです。
3.生活全体において、叫ぶことが多くありませんか?
現代の子どもたちは生まれた時からメディア機器に囲まれ
たくさんの音が溢れた騒がしい環境に慣らされ、
怒る時にも泣く時にも、嬉しい時さえも
叫び声が出てしまうことが多いように思われます。
日常の生活の中で、
信頼する大人のあたたかな話し声で子どもたちを包み込む
そんな時間を大切にしたいものですね。
4.規則正しい生活をしていますか?
生活リズムが不規則になれば体内リズムが安定せず、
食欲や睡眠が不安定になったり、
物事への意欲や喜びを感じにくくなったりします。
【朝・昼・晩の食事の時間】
【寝る時間と起きる時間】を基点にして
心と体の調子を整えてあげてください。
5.メディア機器に対して正しいルールができていますか?
メディア機器との付き合い方・ルールを
子どもたちにきちんと学ばせる必要性が増しています。
メディア機器やソーシャルメディアとの付き合い方を間違うと、
音や光など強い刺激、子どもから遠ざけたい内容の情報に
子どもたちを曝してしまう恐れがあります。
時にはテレビやスマホの画面を消して、
家族の顔を見ながら過ごす時間を持つのも、悪くない。
そう思える心の余裕を持ちたいですね。
6.あいさつをはじめとする、自然な親と子の対話がありますか?
挨拶はただ言えばいいというものではなく、
あたたかな雰囲気の中で見つめ合い、
相手への思いが込められた言葉が音になって届き、
それに対する言葉が返ってくる、
相互に関わり合うコミュニケーションなのです。
どんなに忙しくても、たとえ一日のわずかな時間でも、
何かをしながらではなく、
互いの話にゆっくり耳を傾ける時間をぜひ作ってみてください。
7.生活の中に、良いこと、楽しいことの繰り返しがありますか?
私たちが生活している社会には、
嫌なこと、悲しいこと、
悔しい思いをすること、途方にくれること
望みをすべて失いそうになるくらいつらいこともあります。
そんな社会の中で生きてゆく力の源は、
子どもの時に心の中に蓄えた
良いこと、楽しいこと、嬉しいこと、
自分は人に大切にされているという感覚なのです。
たとえ今日は喧嘩をしたり、怒られたり、
悲しいことがあったとしても、
明日はきっと楽しいことが待っている。
そんな気持ちで子ども時代を過ごせるように、
幼稚園でも家庭でも、
子どもたちに「良いこと・楽しいことが繰り返しある」という
保障をしてあげたいものですね。